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論評RONPYOIndependent Research
OPEN FILE決算分析論評編集部公開 2026.07.17更新 2026.07.17

日本毛織株式会社 2026年11月期 中間期決算分析

証券コード 3201 ・ 東証プライム ・ 繊維製品
第一種中間連結会計期間:2025年12月1日~2026年5月31日(2026年11月期・中間)
総資産1,953億円 売上高597億円 自己資本1,354億円
ウール毛織物を出自とする繊維事業に加え、産業機材事業・人とみらい開発事業(不動産賃貸・商業施設運営)・生活流通事業の4事業を展開する。

論評

ニッケ(日本毛織)は2026年11月期中間期、売上高597億10百万円(前年同期比+1.9%)、営業利益55億90百万円(同+13.6%)と増収増益となった。

衣料繊維事業はスクールユニフォームの流通在庫過多の影響で低調だったが、産業機材事業は連結子会社化したカコテクノスの寄与、人とみらい開発事業は不動産賃貸の好調により、全体を押し上げた。

自己株式39億56百万円の取得を実施しており、財務活動によるキャッシュ・フローの支出要因の中心となっている。

収益性(営業利益率)
9.36%
営業利益÷売上高
資産効率(ROE)
3.38%
中間期実績(年率換算前)
利益の質
2.15
営業CF÷純利益
財務余力(自己資本比率)
69.3%
親会社所有者持分/総資産
第1章

業績ハイライト

売上高
59,710百万円(前中間期58,612百万円、+1.9%)
営業利益
5,590百万円(前中間期比+13.6%)
親会社株主に帰属する中間純利益
4,512百万円(前中間期3,543百万円、+27.4%)
営業活動によるキャッシュ・フロー
9,690百万円(前中間期6,848百万円、+41.5%)

経常利益は61億58百万円(前年同期比+12.8%)。セグメント別では、衣料繊維事業が営業利益280百万円(同▲36.8%)と苦戦した一方、産業機材事業14億58百万円(同+20.9%)、人とみらい開発事業38億78百万円(同+15.5%)が全体を牽引した。

第2章

財務の構造

総資産
195,326百万円(前期末189,756百万円、+2.9%)
自己資本
135,397百万円(前期末131,654百万円、+2.8%)
自己資本比率
69.3%(前期末69.4%、▲0.1pt)
有利子負債(借入金等・社債)
14,723百万円(前期末14,243百万円、+3.4%)
現金及び現金同等物
34,116百万円(前期末31,293百万円、+9.0%)
ネットキャッシュ(現金同等物-有利子負債)
19,393百万円(前期末17,050百万円、+13.7%)

自己資本=純資産合計(当中間期末135,671百万円)から非支配株主持分(274百万円)を控除した株主資本+その他の包括利益累計額。投資有価証券の含み益拡大(その他有価証券評価差額金+48億30百万円)が自己資本の伸びに寄与している。

第3章

CFと利益の質

中間純利益(黒)と営業CF(白抜き)/差=アクルーアル(純利益-営業CF、百万円) 中間純利益 営業CF ▲3,305 前中間期 ▲5,178 当中間期

両中間期とも営業CFが純利益を上回る健全な構図(▲bronze)が続いている。当中間期は仕入債務の増加や売上債権の回収が進み、CFは前年を上回る水準となった。

第4章

業績予想・配当

本書は中間期の半期報告書であり、通期の数値業績予想の開示は含まれていない。配当については、2026年1月15日の取締役会で2025年11月期の期末配当を1株当たり30円(総額20億10百万円、基準日2025年11月30日、効力発生日2026年2月5日)とすることを決議したのに続き、2026年7月15日の取締役会で2026年11月期の中間配当を1株当たり18円(基準日2026年5月31日、効力発生日2026年8月19日)とすることを決議している。前年同期の中間配当は17円であり、増額基調にある。

第5章

資本効率と株主還元

ROE(中間期実績)
3.38%(前中間期2.75%)
EPS(中間期)
68.30円(前中間期51.37円)
研究開発費
当中間期6億23百万円
配当
中間配当18円(前年同期17円)
自己株式取得
当中間期39億56百万円を実施(前中間期はほぼゼロ)
主な投資
「八重洲通フィルテラス」「SEAVE夙川」の竣工が収益に寄与、カコテクノスの連結子会社化
第6章

論点整理

01衣料繊維事業がスクールユニフォームの流通在庫過多の影響で営業利益▲36.8%と苦戦する一方、産業機材・人とみらい開発の両事業が全体を牽引する構図となっている。
02自己株式39億56百万円を取得しており、財務活動によるキャッシュ・フロー支出の中心となっている。
03中間配当は前年の17円から18円へ増額されており、投資有価証券の含み益拡大とあわせて財務基盤は着実に強化されている。

論評編集部は、開示された事実の範囲で本件を記録する。通期の業績動向や「RN130ビジョン」達成に向けた進捗については、続報が提出され次第、改めて確認する。

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