証券コード 5932 ・ 東証プライム ・ 金属製品
第14期(連結)会計期間:2025年6月1日~2026年5月31日 ・ 従業員数9,542名(連結)
総資産3,060億円 売上高3,575億円 純資産942億円
アルミサッシ・建材事業を中核に、マテリアル(アルミ押出形材)・商業施設・国際(欧州・タイ)の4事業を展開する。
論評
三協立山は2026年5月期、売上高3,575億33百万円(前期比▲0.5%)とほぼ横ばいで推移し、営業利益15億46百万円(同+0.1%)もほぼ変わらなかった。
一方、中東情勢の緊迫化に伴うアルミ地金高騰を受け、建材事業に係る固定資産の減損損失162億19百万円を特別損失に計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純損失は134億98百万円(前期は23億36百万円の純損失)と赤字幅が拡大した。
営業活動によるキャッシュ・フローは前期比+21億88百万円の54億4百万円で、減損損失という非資金項目が営業CFを下支えする一方、借入金は前期末比101億21百万円増の973億41百万円となっている。
収益性(営業利益率)
0.43%
営業利益÷売上高
利益の質
0.40倍
営業CF÷純損失絶対値(参考値)
財務余力(自己資本比率)
29.6%
前期末30.4%
第1章
業績ハイライト
売上高
357,533百万円(前期359,424百万円、▲0.5%)
営業利益
1,546百万円(前期1,544百万円、+0.1%)
親会社株主に帰属する当期純利益
▲13,498百万円(前期▲2,336百万円、赤字幅拡大)
営業活動によるキャッシュ・フロー
5,404百万円(前期3,216百万円、+68.0%)
経常利益は8億82百万円(前期比▲6.6%)。セグメント別では建材事業が減収(1,675億37百万円、同▲6.2%)ながらセグメント利益は352.2%増の10億69百万円と収益構造改革が奏功した一方、マテリアル事業はアルミ地金高騰でセグメント利益23億53百万円(同▲9.6%)、商業施設事業は主要顧客案件の計画延期等でセグメント利益7億18百万円(同▲50.8%)、国際事業は欧州子会社の不振でセグメント損失24億33百万円(前年並み)となった。
第2章
財務の構造
総資産
305,992百万円(前期末300,454百万円、+1.8%)
純資産
94,241百万円(前期末94,804百万円、▲0.6%)
自己資本比率
29.6%(前期末30.4%、▲0.8pt)
借入金(有利子負債)
97,341百万円(前期末87,220百万円、+11.6%)
現金及び現金同等物
27,937百万円(前期末20,221百万円、+38.2%)
ネット有利子負債
69,404百万円(前期末66,999百万円、+3.6%)
純資産の減少は利益剰余金の減少124億78百万円が主因で、退職給付に係る調整累計額の増加等が一部相殺している。借入限度額260億円のコミットメントラインを設定し、資金調達手段の多様化を図っている。
第3章
CFと利益の質
両期とも営業CFはプラス、純利益(純損失)はマイナスの構図(▲bronze)が続いている。当期は減損損失167億61百万円という非資金項目が税金等調整前当期純損失を膨らませた一方、営業CF自体は前期を上回る水準を確保している。
第4章
業績予想・配当
次期の数値業績予想については本書の範囲では確認できない。業績不振が続く欧州子会社の収益構造改革は計画どおり進捗しており、2027年5月期での収益貢献を見込んでいる。配当に関する具体的な記載は本書からは確認できない。
第5章
資本効率と株主還元
主な特別損益
固定資産売却益73億20百万円(特別利益)、減損損失167億61百万円・事業構造改革費用33億42百万円(特別損失)
主な投資
新湊東工場への大型形材新押出ライン増設(マテリアル事業)
第6章
論点整理
01営業利益はほぼ横ばいだったが、中東情勢に伴うアルミ地金高騰を起因とする減損損失162億19百万円の計上により、純損失は前期比で拡大した。
02建材事業は減収ながら収益構造改革によりセグメント利益が+352.2%と大きく改善する一方、マテリアル・商業施設・国際の各事業は資材高騰や需要低迷の影響を受けている。
03業績不振が続く欧州子会社の収益構造改革は2027年5月期での収益貢献を見込むとされており、進捗は続報を要する。
論評編集部は、開示された事実の範囲で本件を記録する。欧州子会社の構造改革の進捗や次期の業績動向については、続報が提出され次第、改めて確認する。