証券コード 581A0 ・ 東証グロース ・ 情報・通信業
会計期間:2025年6月1日~2026年5月31日 ・ 従業員数606名(連結)・2026年6月16日に東証グロース市場へ新規上場
総資産764億71百万円 売上高414億46百万円 純資産278億46百万円
タクシー配車アプリ「GO」を中核に、法人向け「GO BUSINESS」・車内決済「GO Pay」・車載広告「TOKYO PRIME」等を展開するモビリティプラットフォーム企業。
論評
GO株式会社は2026年5月期、売上高414億46百万円(前期比+31.8%)、営業利益70億41百万円(同+158.1%)と大幅な増収増益となった。タクシーアプリの実車数は過去最高を記録し、前年同期比19.9%増の1億1,544万実車に達している。
親会社株主に帰属する当期純利益は88億38百万円(同+341.8%)に急拡大しており、繰延税金資産の回収可能性の見直しによる法人税等調整額(益)34億21百万円の計上も寄与している。
当社は2026年6月16日に東証グロース市場へ新規上場しており、本書は上場後初となる有価証券報告書にあたる。
資産効率(ROE)
38.9%
期中平均純資産ベース
財務余力(自己資本比率)
32.6%
前期28.2%
第1章
業績ハイライト
売上高
41,446百万円(前期31,434百万円、+31.8%)
営業利益
7,041百万円(前期比+158.1%、+4,313百万円)
親会社株主に帰属する当期純利益
8,838百万円(前期2,000百万円、+341.8%)
営業活動によるキャッシュ・フロー
9,609百万円(前期5,041百万円、+90.6%)
売上原価率は45.9%(前期48.4%)、売上高販管費率は37.1%(前期43.0%)へ改善し、売上高営業利益率は17.0%(前期8.7%)まで上昇した。GO事業のセグメント売上高は377億82百万円(同+38.6%、うちアプリ配車195億66百万円・同+44.1%、タクシー関連サービス182億15百万円・同+33.2%)で、セグメント利益は148億35百万円(同+74.7%)。主要販売先は株式会社フリークアウトで、売上高構成比16.8%(69億49百万円)。
第2章
財務の構造
総資産
76,471百万円(前期末57,073百万円、+34.0%)
純資産
27,846百万円(前期末17,548百万円、+58.7%)
自己資本比率
32.6%(前期末28.2%、+4.4pt)
有利子負債の動き
短期借入金6億41百万円増加(僅少)
現金及び現金同等物
34,584百万円(前期末25,148百万円、+37.5%)
総資産の増加は現金及び預金94億35百万円・未収入金58億57百万円の増加が主因。負債は未払金96億74百万円の増加により486億24百万円(前期末比+90億99百万円)となった。純資産の増加は当期純利益88億38百万円の計上によるもので、当期は本書提出直前の2026年6月16日にIPOによる新株発行を実施している点も背景にある。
第3章
CFと利益の質
両期とも営業CFが純利益を上回る健全な構図(▲bronze)を維持している。当期は未払金の増加96億37百万円等が営業CFを押し上げ、純利益との乖離幅は前期よりむしろ縮小している。
第4章
業績予想・配当
配当については、企業価値の継続的な拡大と内部留保の充実を優先する方針のもと、これまで無配を継続している。今後は事業基盤の整備状況や投資計画、業績等を総合的に勘案し、継続的かつ安定的な配当の実施を検討していく方針が示されている。次期の数値業績予想については本書の範囲では確認できない。
第5章
資本効率と株主還元
ROE(期中平均純資産ベース)
38.9%(前期比大幅上昇)
当期平均MAU
311万人(前年同期比+14.7%)
主な特殊要因
GOドライブ・GOジョブの関連会社化に伴う持分変動利益8億25百万円(特別利益)、繰延税金資産の回収可能性見直しによる法人税等調整額(益)34億21百万円
第6章
論点整理
01実車数・平均MAUがともに過去最高水準を更新し、売上高営業利益率は前期8.7%から17.0%へ大きく改善した。
02純利益の急拡大には、繰延税金資産の回収可能性見直しによる法人税等調整額(益)34億21百万円や関連会社化に伴う持分変動利益8億25百万円といった特殊要因が含まれている点は区別して見る必要がある。
032026年6月にIPOを実施したばかりであり、本書は上場後初の有価証券報告書にあたる。今後の資本政策や配当方針の具体化は続報を要する。
論評編集部は、開示された事実の範囲で本件を記録する。次期の業績動向や配当方針の具体化については、続報が提出され次第、改めて確認する。